インターネットの通信速度が遅い原因は?改善するための方法を徹底解説

「インターネットの速度が夜になると急に遅くなる…」「インターネットやWi-Fiの遅さを改善したい」とインターネットの通信速度についてこのように感じている方も多いでしょう。

インターネットの通信速度の遅さは原因を見つけることで、回線を乗り換えずに改善することができます。

今回の記事ではインターネットの通信速度が遅い原因と、その改善方法を紹介していきます。

この記事では、1章と2章でインターネットが遅くなる原因を理解するために必要な前提知識を解説しています。「手っ取り早く原因と対策を知りたい!」という人は3章から読み始めてください。

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【前提知識】1.インターネットの仕組み

ネットが遅い原因について知るためには、まずはインターネットの仕組みを簡単に把握しておく必要があるといえます。

インターネットの仕組みが分かると、インターネットが遅くなってしまっている原因がどこにあるのか分かりやすくなります。

そもそもインターネットとはパソコンなどの情報機器がお互いに情報をやりとりするネットワークを世界的につなげるシステムのことです。

インターネット環境は、以下の三つの要素によって成り立っているといえます。

インターネット環境の要素
  • インターネット回線
  • インターネットプロバイダー
  • インターネット回線に接続するための機器
おうちでインターネットを利用する際は、基本的にプロバイダーの契約とインターネット回線の契約が必要です。

ここからはインターネット環境を構成する要素についてご説明しましょう。

1-1.インターネット回線

インターネット回線はインターネットに接続するための物理的な回線設備です。

利用者は回線の提供業者と契約し、建物内に引き込む工事をすることでその回線を利用できるようになります。

賃貸の場合、すでに回線が建物内に引かれている場合もあります。

回線はインターネットに接続するための信号を通す、道路のような役割を果たしているといえるでしょう。

インターネット回線にはさまざまな種類がありますが、現在は「光ファイバーケーブル」を用いた「光回線」が主流です。

光ファイバーケーブルとは
透過率の高いガラスやプラスチックなどで作られた繊維状の「光ファイバー」を束ねて作られたケーブルです。光ファイバーケーブルでの通信は、Webサイトや動画などのデジタルデータを一度レーザー光の「光信号」に変換することで行います。光信号の形になったデジタルデータは光ファイバーの内部を反射・屈折しながら高速で通過し、受信の際にまた元のデジタルデータに変換されます。

光回線は通信速度が速く安定して通信ができることが特徴です。

光回線が主流になる以前は電話回線を使った「ADSL回線」が主流でしたが、光回線はADSL回線の2倍以上の通信速度を誇っているのです。

インターネット回線にはその他に、ケーブルテレビの回線を用いた「CATV回線」などがあります。

でも実は、回線業者と契約して回線を利用できるようになっただけじゃインターネットにアクセスすることはできません。

1-2.プロバイダー

インターネットというネットワークにアクセスするためには、回線業者だけでなくプロバイダーとの契約も必須です。

プロバイダーとは回線をインターネットとつなげる接続事業者のことです。

回線業者と違い、プロバイダーが提供するのは形のないサービスです。

プロバイダーはインターネットに接続するためのIPアドレスなどを発行する役割を果たしています。

IPアドレスとは
インターネット上に接続されるパソコンやスマートフォンなどの機器に割り当てられた番号のことで、データをやりとりする際、ネットワーク上で送信先を間違わないようにするために使われています。

IPアドレスはインターネットに入るための入場券のような役割を果たしており、これがなければインターネットを自由に利用することはできません。

どのプロバイダーと契約するかによって、使用できる回線は異なるので事前にきちんと確認しておくことが重要です。

通常プロバイダーと回線業者は別ですが、なかには光回線と接続を同時に提供する「光コラボ」と呼ばれるプロバイダーも存在します。またCATV回線は回線業者がプロバイダーを兼ねていることが一般的です。

1-3.接続機器

さらに、インターネットの利用には一般的に「モデム」や「ONU」、「ルーター」などの接続機器も必要になります。

モデム/ONUとは
モデムとはパソコンが理解できるデジタル信号と電話回線などのアナログ信号を相互に変換するための機械です。ADSL回線の場合はADSLモデムを使用し、CATV回線の場合はケーブルテレビ回線とパソコンを接続するためのモデムを使用します。また、ONUとはアナログ信号を使わない光回線の接続に用いる機器で、デジタル信号と光信号を相互変換する役割があります。ONUのことをモデムと呼ぶ場合もあります。

モデムもONUも、基本的に1台しかパソコンをつなぐことができません。

しかし今やパソコンを複数台持っていたり、ゲーム機やテレビをインターネットに接続したりすることも珍しくありませんよね。

複数の機器を同時にインターネットに接続する際に必要となるのがルーターです。

ルーターは異なるネットワークを接続するための装置で、「WAN」と「LAN」をつなぐことができます。

WANとは
Wide Area Networkの略です。遠く離れたエリアとつながったネットワークのことを指し、インターネットもWANの一つです。
LANとは
Local Area Networkの略です。家庭内や社内など一定の限定されたエリアで接続できるネットワークのことを指します。LANによってプリンタとコンピュータなどの機器間の接続が可能になります。

ルーターによってWANとLANをつなぐことで、LANに所属する複数の機器をインターネットに接続できるようになります。

機器同士をケーブルでつなぐものを有線LAN、電波でつなぐものを無線LANといいます。

よく見聞きする「Wi-Fi」は無線LANの通信規格の一つです。詳しくは後述するけど、Wi-Fiのなかにも規格がいくつもあります。

【前提知識】2.通信速度とレイテンシ

Webページの読み込みが遅い気がするけど、インターネットを契約したとき通信速度は十分って言われたし気のせいかな?

このようにお悩みの方もいらっしゃるかもしれませんね。

実は契約時に業者に提示された回線速度の数値が大きかったからといって安心はできません

「ネットが遅い」と感じられる場合、対応策を講じる前に、実際に通信速度が落ちているか確認するのが良いと考えられるでしょう。

ネット契約時に表示される回線速度はあくまで理論上の最大数値です。常にその速度での通信が保証されているわけではなく、光回線の場合、実際の通信速度はその3〜6割程度になるといわれています。

またネット環境の快適さには実は通信速度だけでなく、「レイテンシ」と呼ばれる数値も重要になります。

通信速度に比べレイテンシはあまり耳慣れない言葉かもしれませんね。

ここでは通信速度とレイテンシとはどのようなものなのか、またそれぞれどれくらいの値であれば快適にインターネットを利用できるのかなどについてご説明します。

2-1.通信速度

「通信速度」という言葉はよく見聞きしますよね。

通信速度は1秒間にどれくらいの量のデータがやりとりされているかを示すものです。

回線のどこかで混雑が発生すると、ネットの通信状況は悪化します。

車の量によって道が空いたり渋滞したりするのと同じで、回線も混み具合によって通信速度が速くなったり遅くなったりするのです。
通信速度は「bps(ビーピーエス)」という単位で表されます。

bpsとは
1秒間に何bitのデータを転送できるか表したものです。1,000bpsは1Kbps(1キロビーピーエス)、1,000Kbpsは1Mbps(1メガビーピーエス)です。
一般的にデータ容量の単位として使われるByteは8bitに当たるので、8Mbpsの通信速度で1秒間に約1MBの通信が可能であることを意味します。

通信速度には送信やアップロードなどの「上り」と受信やダウンロードなどの「下り」があります。

Webサイトの閲覧や動画の視聴などにおいて重要となるのは下りの方です。

メールやLINEなどテキスト情報の受信の場合、下り128Kbps〜1Mbps程度の通信速度があれば良いといわれています。

128Kbpsは一般に通信制限がかけられたときの通信速度です。

Webサイトを快適に閲覧するには、通常下り1Mbps〜10Mbpsの通信速度が必要だといわれています。

画像や写真が豊富なサイトの場合は3Mbps以上あるのが理想的ですが、テキスト中心のサイトであれば1Mpbsでも問題なく閲覧できると考えられます。

動画をよく観るんだけど、動画の場合はどれくらいの速度が必要なのかな?
動画を快適に視聴する場合には5〜20Mbpsの通信速度が必要になるといわれています。

ただし解像度によっても必要な通信速度は大きく異なり、例えば大手動画サイトのYouTubeでは動画の解像度ごとに以下の通信速度を推奨しています。

解像度推奨通信速度
4K20Mbps
HD1080p5Mbps
HD720p2.5Mbps
SD480p1.1Mbps
SD360p0.7Mbps
Google YouTubeヘルプ「動画ストリーミングに関する問題のトラブルシューティング」をもとに執筆者作成

目的に応じた適切な通信速度を保てていない場合には「ネットが遅い」と感じられるでしょう。

2-2.レイテンシ

レイテンシは「レスポンスタイム」や「反応時間」などとも呼ばれる、データ転送における指標の一つです。

初めて聞く言葉だな……。なんだか難しそう。
聞き慣れない言葉でびっくりするよね。でも、インターネットを使う上では身近なものです。

レイテンシはデータの転送をするよう要求してから、実際にデータが送られてくるまでにどれくらい通信が遅延しているか、つまり通信にかかる往復の時間を表しています。

この遅延時間が短いことを「レイテンシが小さい(低い)」、長いことを「レイテンシが大きい(高い)」といいます。

レイテンシは「Ping値」という単位で表されます。

Ping値とは
データを送信してから応答があるまでの時間を表す単位で、ms(ミリセカンド)で表されます。Pingは「Packet INternet Groper」の略です。

レイテンシが大きいといくら通信速度が速くても快適にインターネットを利用することはできません

レイテンシの大きさは特にリアルタイムな通信が欠かせない以下のような場面では大きな問題となります。

レイテンシが重要になる場面
  1. オンラインゲーム
  2. 高画質の動画視聴
  3. 無料通話アプリ
Ping値はどれくらいなら快適にインターネットを使えるの?

一般的にインターネットを快適に楽しめるのは50ms以下だといわれています。

またオンラインゲームをする場合は30ms以下でなければ遅延を感じてしまうでしょう。

FPS(ファーストパーソン・シューティングゲーム)やTPS(サードパーソン・シューティングゲーム)などの対戦ゲームの場合は、15ms以下が理想的です。

通信速度と違って、レイテンシは小さい方が「速い」ので注意してください。

2-3.通信速度とレイテンシの調べ方

通信速度とレイテンシは、どうやって調べたら良いの?

実は通信速度やレイテンシは簡単に調べることができるんですよ。

Googleの検索ボックスに「スピードテスト」と入力してみましょう。

スピードテスト

このように「速度テストを実行」というボタンが表示され、それをクリックすると通信速度の測定が始まります。

上りと下りの通信速度がそれぞれ計測され、レイテンシとともに最終的な結果が表示されます。

この例では十分な通信速度が確保できていることが分かりました。

数値だけでなく、そのインターネット速度でどのようなことが可能なのか具体的に表示してくれるのもうれしいですよね。

3.インターネットの通信速度が遅い原因と対処法

調べてみたけどやっぱり通信速度が落ちているみたい……。
どうしてこんなに通信速度が遅いんだろう?

というのが気になるところですよね。

通信速度の低下には実はさまざまな原因が考えられます。

ここではインターネットの通信速度が遅い原因と、原因別の対策をご紹介しましょう。

原因対処法
インターネット回線の問題通信障害やメンテナンスがないか確認する
インターネットを利用する時間帯を変える
回線を乗り換える
プロバイダー通信障害やメンテナンスがないか確認する
利用する時間帯を変える
プロバイダーを乗り換える
接続機器機器の電源を切る
ルーターの置き場所を変える
ルーターを買い替える
無線LAN中継器を利用する
パソコンブラウザをアップデートする
不要なデータやキャッシュを消す
OSをアップデートする
セキュリティソフトの状態を確認する
パソコンを買い替える

原因1 インターネット回線の問題

通信速度低下の原因の一つとして考えられるのが、インターネット回線に問題がある場合です。

車が増えると道路が渋滞してしまうのと同様、インターネット回線も同時に利用している人が多くなると混雑して通信速度が低下してしまいます。

また通信障害やメンテナンスなどで一時的に通信速度が低下している場合もあります。

ここではインターネット回線に起こり得る問題とその対処法についてお伝えします。

対処法1-1 通信障害やメンテナンスがないか確認する

今まで問題なく利用できていたのに急にネットが遅くなった、というような場合には通信障害や業者のメンテナンスで速度低下が起きている可能性があります。

利用している回線業者のホームページで確認しましょう。

ユーザーへのお知らせが出されているかもしれません。

通信障害やメンテナンスによって通信速度が低下している場合、残念ながらできるのは復旧を待つことだけです。

対処法1-2 インターネットを利用する時間帯を変える

夜など時間帯によって通信速度が低下する場合、回線の混雑が原因で通信速度が低下している可能性があります。

特に集合住宅で一つの回線を多くの家庭で共有している場合、混雑しやすくなっていると考えられます。

可能であればインターネットを利用する時間帯を変えてみましょう

朝や昼などであれば、利用者が少なく快適に通信できる可能性があります。

対処法1-3 回線を乗り換える

インターネットを利用する時間帯を変える、というのは根本的な解決策にはなりません。

また在宅ワークなどでどうしても一定の時間帯に快適なネット環境が必要になるという方もいらっしゃるでしょう。

ネットが遅い状態が続いているのであれば、回線業者を変えるのも一つの手です。

特にADSL回線やCATV回線を利用している方は光回線に乗り換えることで通信速度が圧倒的に改善されると考えられます。

また光回線を利用している場合であっても、別の光回線に乗り換えることで通信速度の向上が期待できる場合もあります。

実は一口に光回線といっても業者によって回線速度は大きく異なるのです。

一般的な光回線の下り最大速度は1Gbpsだといわれていますが、場合によっては下り最大速度が32Mbpsしかない回線もあります。反対にNURO光の下り最大速度は2Gbpsもあります。

また集合住宅で一つの回線を多くの家庭で共有していることによって通信速度の低下が起きている場合、個人で戸建てタイプのコースを選んで回線を引き込むという選択肢もあります。

ただしマンションでこの方式が選べるかどうかはケースバイケースで、大家さんや管理会社の許可を得る必要があるので要注意です。

原因2 プロバイダー

プロバイダーはインターネット回線をインターネットにつなげる役割を果たしています。

インターネット回線を高速道路だとすると、プロバイダーは料金所のようなイメージだといえるでしょう。

いくら高速道路をハイスピードで走れても、料金所をスムーズに通過できなければ目的地に速くたどり着けませんよね。

そのため、プロバイダーに問題があるとインターネットを快適に利用できなくなってしまいます。

対処法2-1 通信障害やメンテナンスがないか確認する

回線と同様、今まで快適に利用できていたのにネットが急に遅くなった、ということが起きている場合、プロバイダーの通信障害やメンテナンスによって通信速度が低下していることが考えられます。

まずは通信障害が起きたり、メンテナンスが行われたりしていないか利用しているプロバイダーのサイトで確認してみましょう。

このような事態が起きている場合、残念ながら利用者にできるのは復旧を待つことだけです。

一時的なものなのでじっと耐えるしかない、といえるでしょう。

対処法2-2 利用する時間帯を変える

特定の時間帯になるとネットが遅くなる、と感じられる場合、混雑する時間帯を避ければ快適にインターネットを利用できるようになる可能性があります。

インターネット回線を高速道路に例えるとするなら、プロバイダーは料金所に例えられます。

同時に利用する人が増えていることで通信速度が低下していることが考えられるのですね。

対処法2-3 プロバイダーを乗り換える

プロバイダーを乗り換えることで通信速度の改善が期待できます。

特に「IPoE接続」に対応しているプロバイダーへの乗り換えがおすすめです。

IPoEって何……?

従来の接続方式「PPPoE」に代わって新しく登場した接続方式が「IPoE」です。

インターネットに接続するときにはまずプロバイダーに接続する必要があります。

PPPoE方式ではその際、電話回線網とプロバイダーを接続する「ネットワーク終端装置」を通過する必要がありますが、通信量が増えるとこの装置がボトルネックとなって混雑が生じ、通信速度が低下してしまいます。

PPPoE方式は電話回線でインターネット通信をしていた時代の名残りです。

一方、IPoE方式ではプロバイダーを通じて直接インターネットに接続できる仕組みになっています。

ネットワーク終端装置で混雑が起こることがなくなった分、通信速度が速くなるのです。

なお、接続方式はIPアドレスの作り方を決める通信ルール「インターネット・プロトコル」によって異なります。

IPoE方式で接続できるのは基本的に「IPv6」というインターネットプロトコルによってIPアドレスの付与されたネットワークで、そのままではPPPoE方式で使われる「IPv4」にのっとって作られたWebサービスには接続できません。

そのため多くの光回線ではIPoE方式のままIPv4対応のWebサービスをIPv6の規格に変換して表示する「IPv4 over IPv6」という技術が導入されています。

原因3 接続機器

モデムやONU、ルーターなどに原因があって通信速度が低下している場合もあります。

その際にもさまざまな対処法が考えられます。

ここでは、ネットが遅くなる原因が接続機器にあった場合の対処法をお伝えしましょう。

対処法3-1 機器の電源を切る

モデムやONU、ルーターは高温になるとインターネットの通信速度を低下させてしまうといわれています。

触ってみて熱いと感じる場合、一度電源を切って5分ほど放置し、機器が冷めるのを待ってみましょう。

再度電源を入れると速度が回復する場合があります。

電源を切る際には説明書はよく読んでから試すようにしください。

対処法3-2 ルーターの置き場所を変える

無線LANを使用していてインターネットがつながりにくいと感じている場合、ルーターの置き場所が問題を引き起こしている可能性があります。

無線LANのルーターは電波を通じて端末をインターネットに接続しているため、ルーターと利用端末との距離が離れていたり、壁や家具などに遮られていたりするとつながりにくくなってしまいます。

また水回りにルーターを置いている場合は電波が通りにくくなる、電子レンジやBluetooth機器など他に電波を発する機器の近くにルーターを置いている場合はその機器に干渉されて速度が低下する、といったこともいわれています。

キッチンや障害物から離すことで快適に利用できるようになる可能性がありますよ。

回線速度が遅い原因を確認したいときはまずは有線LANでの回線速度をチェックしてみてください。

対処法3-3 ルーターを買い替える

Wi-Fiがつながりにくいと感じている場合、ルーターのスペックが低いせいで通信速度が低下してしまっている場合もあります。

Wi-Fiにはいくつかの規格があり、規格によって最大速度が異なるのです。

主な通信規格は古い順に「11b」「11g」「11a」「11n」「11ac」「11ax」があり、高速通信を楽しむためにはWi-Fiルーターおよび受信端末が「11ac」以上に対応している必要があります。

せっかく速い回線を利用していても、無線LANルーターの規格で最大通信速度が制限されてしまっている場合もあります。

対処法3-4 無線LAN中継器を利用する

Wi-Fiの電波は障害物や電波を発するものによって弱まってしまいます

また複数の機器をWi-Fiにつなげていることで通信速度の速度遅延が起こっている場合もあるでしょう。

一戸建て住宅などでどうしても端末とルーターの距離が離れてしまう場合やたくさんの端末を同時にWi-Fiに接続する必要がある場合、無線LAN中継器の利用がおすすめです。

中継器はWi-Fiルーターが飛ばすWi-Fiの電波をより広い範囲に広げてくれる機器です。

例えばルーターが1階にあり、パソコンが2階の部屋にあるために電波が弱くネットが遅いと感じられる場合、中継器を導入することで電波が届きやすくなり通信速度が改善される可能性があります。

また中継器を導入することで複数機器を同時に接続しても回線速度を維持できますよ。

原因4 パソコン

回線やプロバイダー、接続機器には問題がないはずなのに「ネットが遅い」と感じられる場合、実は原因はパソコンにあるかもしれません。

ここではパソコンに原因がある場合の通信速度改善の方法をお伝えしましょう。

対処法4-1 ブラウザをアップデートする

ブラウザのバージョンが古くなっているために読み込みが遅い可能性もあります。

ブラウザとは
Webサイトを閲覧するために使うソフトのことです。一般的なパソコンやスマホには最初からブラウザがインストールされており、多くの方はこれを使ってインターネットにアクセスしています。

代表的なものにはGoogle ChromeやMicrosoft Edge、Internet Explorer、Safari、Firefoxなどがあります。

ブラウザが最新バージョンでない場合、アップデートを行ってみましょう

問題が解決される可能性がありますよ。

またブラウザによって処理速度が異なるので使用するブラウザを変えるのも一つの手です。

ChromeやMicrosoft Edgeなどがおすすめです。

Microsoftの提供するブラウザInternet Explorerは2022年6月にサポート終了することが発表されています。後継ブラウザとしてMicrosoft Edgeの使用が推奨されています。

対処法4-2 不要なデータやキャッシュを消す

パソコンに不要なデータが多く保存されている場合、処理速度が遅くなってしまうことがあります。

パソコンのストレージ容量が残り少なくなっている場合は外付けのHDDやSSD、クラウドにデータを移動させ、不要なデータは削除しましょう。

HDDはHard Disk Drive、SSDはSolid State Driveの略で、どちらもデータを保存する記録装置です。HDDは回転する円盤に磁気でデータを読み書きする仕組みであるのに対し、SSDは内蔵のメモリーチップにデータの読み書きをしています。

またブラウザのキャッシュがたまっていることで処理速度が落ち、Webページの読み込みが遅いと感じている可能性もあります。

キャッシュとは
もともとは英語で「cache」と書き「貯蔵所」「隠し場所」を意味する単語で、アクセスしたWebページなどのデータを一時的に保存しておくことを指します。

キャッシュがあることで次回そのWebページにアクセスした際に素早く読み込むことができるのですが、たまりすぎると通信速度が低下してしまう場合があります。

心当たりのある方はキャッシュクリアを試してみましょう

代表的なブラウザのキャッシュクリアの方法は以下で確認できます。
キャッシュクリアの方法
  • Google Chrome
  • Microsoft Edge
  • Internet Explorer
  • Safari
  • Firefox

対処法4-3 OSをアップデートする

使用しているパソコンのOSが古いために通信速度が低下してしまっている可能性があります。

ご自分のパソコンのOSのバージョンを確認し、最新ではない場合はアップデートを行ってみましょう。

OSのバージョンの確認方法が分からないという方はWindowsの場合はこちら、Macの場合はこちらのページをご覧ください。

対処法4-4 セキュリティソフトの状態を確認する

コンピュータウイルスやセキュリティソフトが原因でネットが遅くなってしまっている可能性もあります。

セキュリティソフトは閲覧するWebページなどがウイルスに汚染されていないか常にチェックしているため、ソフトによっては設定やパソコンとの相性などで処理に時間がかかってしまう場合があるのです。

また複数のセキュリティソフトを使用している場合は特に処理速度が遅くなるといわれています。

一度セキュリティソフトを止めて、原因がセキュリティソフトにあるかどうかを確認してみるのも手です。

セキュリティソフトに原因があると分かった場合は、セキュリティソフトの設定を変えたり、信頼できるセキュリティソフトを一つだけ稼働させたりするようにしましょう。

またパソコンがウイルスに感染しているせいでネットが遅くなってしまっている可能性もあります。

ウイルスに感染すると大切なデータが消えたり、個人情報が流出したりしてしまうかもしれません。

セキュリティソフトでウイルススキャンを行い、ウイルスを駆除しましょう。

対処法4-5 パソコンを買い替える

パソコンのスペックの低さが原因で処理速度が落ちてしまっている可能性もあります。

パソコンのスペックを決める主な要素にはCPU、メモリ、HDD(SSD)があります。

CPU/メモリ/HDD(SSD)とはとは
CPUはCentral Processing Unitの略で、パソコンにおけるいわば脳の役割を果たします。メモリはCPUが処理を実行するためのデータを一時的に記憶する場所で、分かりやすくいうと作業机のようなものだといえるでしょう。HDD(SSD)はデータを保存する本棚のようなものだといえます。

CPU、メモリ、HDD(SSD)にはそれぞれに快適に利用できる目安があります。

【快適にネット環境を使える目安】
CPUCore i3以上
メモリ4GB以上
HDD(SSD)256GB以上

CPUは交換したり、メモリやHDDは増設したりすることでもスペックを強化することができますが、購入してから長期間経っているパソコンを使っている場合は買い替えも検討しましょう。

4.おすすめインターネット回線

回線を乗り換えた方が良さそう……でもどこのプランを選べば良いの?

ここからは、おすすめの回線サービスを簡単に紹介していきます。

▼以下のページで、早くて安くて安心の、おすすめ光回線サービスを詳細に解説しています
【徹底比較】光回線のおすすめ業者10選!自分に合ったプランは? >>

おすすめ1 NURO光:圧倒的な通信速度が魅力!

NURO光
メリット
下りの最大通信速度が2Gbpsと他の光回線よりも速い
SoftBankユーザー限定の割引有り
デメリット
対応していないエリアがある
こんな人におすすめ!
動画などを視聴する機会が多く通信速度にこだわりたい人
SoftBankユーザーの人
NURO光のプラン紹介

マンションプラン
3年間総支払額119,240円~
最大速度
2Gbps
スマホセット割
SoftBank
初月料金
2,090円~
初期費用
44,000円
通信容量
無制限
契約期間
3年間
速度制限
なし
備考
月額料金はマンション内の利用人数や契約期間によって変動

戸建てプラン
3年間総支払額231,200円~
最大速度
2Gbps
スマホセット割
SoftBank
初月料金
5,200円~
初期費用
44,000円
通信容量
無制限
契約期間
3年間
速度制限
なし
プラン詳細
月額料金は契約期間などによって変動あり

\いちばんお得なキャンペーン窓口/
【NURO光】
詳細はこちら

NURO光は通信速度の速さが魅力の光回線です。

NURO光は下りの最大通信速度が2Gbpsと他の光回線にはないスピードとなっています。

多くの光回線事業者は下りの最大速度が1Gbpsです。

通信速度を重視したい場合はNURO光がおすすめだといえるでしょう。

また、SoftBankユーザーの方は「NURO光でんわ」をあわせて申し込むと「おうち割光セット」が適用されます。

おうち割光セットとは
SoftBankユーザーがNURO光でんわとNURO光をセットで申し込むと、SoftBankのスマートフォン、iPadなどの利用料金から永年毎月最大1,100円割引となるサービスです。
家でインターネットを使う機会が多く通信速度にこだわりたい人や、SoftBankユーザーの人にはおすすめの回線です。

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【NURO光】
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おすすめ2 ドコモ光:docomoユーザーの人にぴったり!

ドコモ光
メリット
プロバイダーを選択できる
docomoユーザー限定の割引有り
デメリット
docomoのセット割引がないと比較的割高
こんな人におすすめ!
docomoユーザーの人
ドコモ光のプラン紹介

マンションプラン
2年間総支払額122,100円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
docomo
初月料金
4,400円~
初期費用
16,500円
通信容量
無制限
契約期間
2年間
速度制限
なし
備考
月額料金にはプロバイダー料金込み

戸建てプラン
2年間総支払額157,080円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
docomo
初月料金
5,720円~
初期費用
19,800円
通信容量
無制限
契約期間
2年間
速度制限
なし
プラン詳細
月額料金にはプロバイダー料金込み

\いちばんお得なキャンペーン窓口/
【ドコモ光】
詳細はこちら

ドコモ光はNTTドコモが提供する光コラボ回線です。

光コラボのため、多数のプロバイダー事業者から好きなプロバイダーが選ぶことができるメリットがあります。

例えばビッグローブ光などの光コラボを現在使用していて、同じく光コラボのドコモ光に事業者を変更する場合、「プロバイダーをそのままに回線だけ変える」ということができるのです。

またdocomoのスマホを使用している方は「セット割」が適用され、月々の支払いが550~1,100円割引されます。

割引の期間は永年かつ契約者一人ひとりが対象なので、家族で入るとその分割引も多くなるのがうれしいポイントです。

家族にdocomoユーザーが多い人におすすめの回線です。

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【ドコモ光】
詳細はこちら

おすすめ3 SoftBank光:スマホとのセット割でお得に!

softbankhikari
メリット
他社と比較して月額料金が安め
SoftBankもしくはY!mobileのスマホ使用で割引有り
デメリット
契約できるプロバイダーがYahoo!BBのみ
こんな人におすすめ!
SoftBankユーザーの人
Y!mobileユーザーの人
SoftBank光のプラン紹介

マンションプラン
2年間総支払額126,720円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
SoftBank
初月料金
4,180円~
初期費用
26,400円
通信容量
無制限
契約期間
2年間
速度制限
なし
備考
2年自動更新の有無で月額料金が変動

戸建てプラン
2年間総支払額163,680円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
SoftBank
初月料金
5,720円~
初期費用
26,400円
通信容量
無制限
契約期間
2年間
速度制限
なし
プラン詳細
2年自動更新の有無で月額料金が変動

\いちばんお得なキャンペーン窓口/
【ソフトバンク光】
詳細はこちら

SoftBank光はSoftBankが提供する光コラボ回線です。

光コラボ回線のなかでも月額料金が比較的低く設定されていることがメリットです。

さらにSoftBankやY!mobileのスマホを使用している方は「おうち割 光セット」が適用されるので月々の支払いが550~1,100円の割引になります。

【サービス別割引額】
通信サービス割引額
SoftBank最大1,100円
Y!mobile最大1,188円

格安SIMのY!mobileでも適用されるのはうれしいポイントですね。

また割引の期間は永年かつ契約者一人ひとりが対象なので、家族で入るとその分割引も多くなります。

家族でSoftBankや<Y!mobileを使っている人にはうってつけのサービスです。

ただし、SoftBank光で契約できるプロバイダーは「Yahoo!BB」のみです。

例えばドコモ光などの光コラボを現在使用していて、同じく光コラボのSoftBank光に事業者を変更する場合、「プロバイダーをそのままに回線だけ変える」ということができません。乗り換えるには必ず回線とプロバイダーの両方を解約する必要があるため、注意が必要です。

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【ソフトバンク光】
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おすすめ4 auひかり:auユーザーならお得!安定した通信速度が魅力

auひかり
メリット
通信速度が比較的速い
auのスマホ使用で割引有り
デメリット
対象エリアが限定されている
こんな人におすすめ!
auユーザーの人
通信速度を重視する人
対象エリア内に住んでいる人
auひかりのプラン紹介

マンションプラン
2年間総支払額103,290円~
最大速度
100Mbps~1Gbps
スマホセット割
au
初月料金
2,585円~
初期費用
41,250円
通信容量
無制限
契約期間
2年間
速度制限
なし
備考
通信料金は通信速度や地域によって変動

戸建てプラン
3年間総支払額263,010円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
au
初月料金
6,160円~
初期費用
41,250円
通信容量
無制限
契約期間
3年間
速度制限
なし
プラン詳細
2~3年の契約自動更新によって料金が変動

auひかりはKDDI独自の回線を使っている光回線サービスです。

auひかりはauのスマホとセットで割引になる「auスマートバリュー」がお得です。

auスマートバリューが適用されると、auユーザー1人あたり毎月最大1,100円スマホ料金が割引となります。

家族でauを使っている人にとってはうれしい割引です。

またプロバイダーは7社から選択することができます。

ただし、auひかりは沖縄・和歌山・大阪・奈良・兵庫・京都・三重・滋賀・愛知・岐阜・静岡には対応していないため、注意が必要です。

おすすめ5 ビッグローブ光:お手頃な月額料金!セット割対象のスマホも多数

ビッグローブ光
メリット
他社と比較して月額料金が安め
セット割の対象となるスマホが多い
デメリット
違約金が比較的高めに設定されている
こんな人におすすめ!
au、UQ mobile、BIGLOBEモバイル、donedoneユーザーの人
auユーザーでauひかりの対象エリア外に住んでいる人
引っ越しがあっても長く使い続けたい人
ビッグローブ光のプラン紹介

マンションプラン
3年間総支払額174,108円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
au、UQ mobile、BIGLOBEモバイル、donedone
初月料金
4,378円~
通信容量
無制限
契約期間
3年間
速度制限
なし
初期費用
16,500円
備考
2年更新プランと3年更新プランで料金は変動

戸建てプラン
3年間総支払額217,008円~
最大速度
1Gbps
スマホセット割
au、UQ mobile、BIGLOBEモバイル、donedone
初月料金
5,478円~
通信容量
無制限
契約期間
3年間
速度制限
なし
初期費用
19,800円
プラン詳細
2年更新プランと3年更新プランで料金は変動

ビッグローブ光はBIGLOBEが提供する光回線です。

BIGLOBEモバイルのユーザーやauのユーザー、UQ mobileのユーザーはセット割が適用されるため、お得に利用することができます。

【サービス別割引額】
通信サービス割引額
au最大1,320円
UQ mobile最大858円
BIGLOBEモバイル220円
donedone220円

同じくauユーザー対象に割引があるauひかりには対象外のエリアがありますが、ビッグローブ光は全国対象のサービスです。

auひかりに申し込めないauユーザーにとってはうれしいですね。

また、他社よりも比較的割引率が高い傾向にあるため、月額料金を抑えたい方にもおすすめの回線だといえるでしょう。

家計にやさしいインターネット回線です。

5.まとめ

インターネットの通信速度が遅くなる原因にはさまざまなものがあります。

インターネット回線やプロバイダー、接続機器など、何が原因で速度が遅くなっているのかによって改善策も異なります

ご自宅のインターネット回線の通信速度が気になる場合は、この記事でご紹介した原因別の改善方法を実践してみてくださいね。

またインターネット回線やプロバイダーなどが問題となっている場合は、事業者を乗り換えることを検討してみるのもおすすめです。
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光回線でお悩みなら一読ください!

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